フランスの週刊紙が、福島第1原発事故と、日本のオリンピック招致を結びつけてやゆする風刺画を掲載し、日本政府も抗議したとFNNが報じています。
20130913_france_thumb

目玉が飛び出し、やせこけた腕が3本の力士が、破壊された原発を背景に、相撲を取っているという、1枚の風刺画。
防護服を着ているリポーターが実況している内容は、「すばらしい。福島のおかげで、相撲がオリンピックの種目になりました」などというものだったそうです。
これは、フランスの週刊紙「カナール・アンシェネ」が、11日付の紙面で掲載した風刺画で、東京オリンピック招致をからめて、福島第1原発事故をやゆしたものとのこと。
さらに、もう1枚は「オリンピック用のプールは、すでに福島にある」と銘打たれた風刺画で、防護服を着た人物がプールサイドに立っていて、放射線量測定器の警報が鳴り響く様子が描かれていたそうです。
フランスでは、2012年10月、国営テレビの番組が、フランス戦で好セーブを連発したサッカー日本代表・川島永嗣選手(30)の腕を4本に加工し、「福島の影響」などと発言していたとのこと。
この心ない風刺画に対して政府も強い不快感を表し、菅官房長官は「このような風刺画は、東日本大震災で被災した方々のお気持ちを傷つけて、福島第1原発における汚染水問題について、誤った印象を与える、不適切な報道であって、大変遺憾であります」と述べたとのこと。

フランスにある日本大使館は、風刺画を掲載したカナール・アンシェネ編集部に「被災された方を傷つける不適切な報道であり、遺憾である」と、抗議をしたとのこと。
一方、カナール・アンシェネのオロー編集長は、FNNの取材に対し、「担当した画家は、福島第1原発の事故が収束していない中、東京での五輪の開催は問題があると、指摘する意図があったと思う。担当画家は、日本のことが好きであり、何度も日本に行っている。被災地の人々を傷つけるつもりはなかった」とコメントしているそうです。



■関連リンク

フランスの庭物語  ガーデニング好きに贈るポップアップブック
カトリーヌ・ドゥルヴォー
グラフィック社
売り上げランキング: 125,577
フランスのかわいい村のクロスステッチ  240点のモチーフでつづるフランスの香り
マリー=アンヌ・レトレ=メラン
グラフィック社
売り上げランキング: 2,416,932