サンフランシスコで行われたGDC 2013(ゲームデベロッパーズカンファレンス2013)にて、PS4で開発中の「Primal Carnage: Genesis」が公開されたようです。
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サンフランシスコで行われたGDC 2013(ゲームデベロッパーズカンファレンス2013)にて、PS4で開発中の「Primal Carnage: Genesis」が公開されたようです。

このゲーム、昨年発売されたプレイヤーが恐竜と人間を選択し対戦できる事で話題となったオンラインゲーム「Primal Carnage」の世界をベースに、「アンリアルエンジン4」でPS4環境に最適化したシングルプレイのFPSになったものだそうです。
最近のFPSで主流となっているストーリー挿入型で、存分に世界観が楽しめそうな感じです。
 
<Primal Carnage: Genesis> 
今回公開されたトレーラーです。動きがぎこちないですが、恐竜の迫力がすごいですね。 

<Primal Carnage>
昨年発売された対戦型シューティングで、人間か恐竜かを選んで対戦できます。 

もともと「アンリアルエンジン」を採用していたのですが、複雑な光源処理を低負荷な処理で実現可能になった「アンリアルエンジン4」環境に移行したため、全く別のゲームのようになっています。

ちなみに、ソニーがPSNプラットフォーム独占を交換条件に開発資金提供や様々なサポートをしてくれる「Pub Fundプログラム」を利用しているそうで、ソニーの審査をクリアする相当練りこまれたクオリティになってくるのではないかと期待しています。

【Wikipedia引用】
 
Unreal Engine 4
2005年8月18日、Epic Gamesの副社長マーク・レインはUnreal Engine 4が2003年から開発されていることを明らかにした2008年半ばまで、開発はエピックゲームズの技術ディレクターであり創設者のティム・スウィーニー1人だけで行われていた。このエンジンはPCハードウェアとコンソールの第8世代を主軸に置いている。
2012年2月、マーク・レインは「今年以降、皆さんがUnreal Engine 4を見ればショックを受けるだろう。」といった。Unreal Engine 4は来たる2012年のGame Developers Conferenceで限られた出席者にそのベールを脱ぎ、開発者のアラン・ウィラードがデモンストレーションを行ったエンジンの動画は2012年6月7日に GameTrailers TVを経由し一般に公開された。このデモの動画はGeforce GTX 580が取り付けられたPC上で作成され、同じくGeforce GTX 680が取り付けられたPCで動かすことができる。
UE4の主要な特徴の一つに事前に光源を計算する必要がなくなるボクセル・コーン・トレーシングを使用したリアルタイムのグローバル・イルミネーションがある。UE4はイテレーションの回数を減らし、C++のコードの直接的にアップデートできるようにするという特徴で新規の開発者を呼び込もうとしている。新しい「Kismet」デバッギングエンジンの特徴は開発者がコードをテスト中に直接映像にできることだ。その後開発者はソースコードに飛び、Visual Studioで編集することができる。ゲーム中の要素はゲーム世界をさらに容易に変化させられるように直接クリックすることができる。これは究極的には技術的アーティストとデザイナーとプログラマーの分水嶺があいまいになるということでもある。このことによってコードの編集が効率化し、ゲームのクリエイター達は同時進行で設定を調節することができるようになるだろう。

「アンリアルエンジン4」の凄さを要約すると、複雑な二次反射光の処理が低負荷で行えるため、とても現実的な映像をリアルタイムで描写できるということです。
例えば暗がりで「懐中電灯→青いカーテン」というように光を当てると、周囲も青っぽい光に包まれます。
しかし、この程度の処理なら、PS3でも難なくこなせます。
今度は「懐中電灯→白いカーテン→青いオブジェクト」とします。
白いカーテンは、太陽光を月が反射するように周囲に弱い光を返します。
その光が、青いオブジェクトに当たって、さらに弱い青い光が周囲に拡散します。
このような処理をしようと思うと、反射する光の強弱や光の角度、混ざり合った色の計算など、光の処理だけでも何倍にも負荷がかかってしまいます。
これを、「ボクセルコーントレーシング」という光源処理の効率化を行い、GPUへの負荷を最小限にインパクトのあるグラフィック処置を高速で行えるのです。

先日話題になっていた、スクエニのゲームエンジン「Luminous Studio」の美しいグラフィックや、カプコンの「MT Framework」でも同様の処理を追求しているので、これから主流になっていきそうな技術なのです。

<Agni's Philosophy -- FINAL FANTASY REALTIME TECH DEMO>


こちらは、光源処理よりも髪の毛や光を発する小さなオブジェクトを増量できる処理が素晴らしいですね。